アルツハイマー病などの神経変性疾患は根治的な治療が難しい病態の反面、慢性硬膜下血腫のように根治的に近い治療が可能な病態もあります(10~20%)。見落としのないようにするためのメモです。
精神疾患
うつ病、解離性障害(ヒステリーを含む)、不安障害
てんかん(側頭葉てんかんなど、症状の有無が明確、脳波)
脳画像で異常が検出可能
慢性硬膜下血腫、正常圧水頭症、脳腫瘍、頭蓋内圧亢進、癌性髄膜炎、脳梗塞、脳出血
悪性リンパ腫、血管内リンパ腫
自己免疫疾患
自己免疫性脳症・脳炎(変性疾患よりも経過が速い)
傍腫瘍症候群、橋本脳症、脱髄疾患、サルコイドーシス
感染症(早期診断が重要)
神経梅毒、真菌性髄膜炎、HIV脳症、単純ヘルペス脳炎などのウイルス性脳炎
進行性多巣性白質脳症(PML、難治性)、亜急性硬化性全脳炎(SSPE、難治性)
全身状態悪化に伴うせん妄
プリオン病
代謝性疾患
甲状腺機能低下症、ビタミンB群欠乏(ビタミンB1、B6、B12、ニコチン酸、葉酸)、アルコール性中枢神経障害(Wernicke脳症など)
腎不全、肝不全、電解質異常(Na、Ca、脱水症)
重金属中毒(Pb、水銀、マンガン、ヒ素、タリウム、アルミニウム)、化学物質(有機溶剤、有機リン)、一酸化炭素中毒
薬剤性(中毒性、白質脳症など)
抗てんかん薬、抗不安薬、鎮痛剤、抗コリン薬
降圧薬、ステロイド剤、テオフィリン
薬剤性脳症