夜間当直時に脳出血の患者さんが来院するかも。そんなときに脳神経外科にすぐに相談するのか、翌朝に相談するのか、の一つの指標になればと思います。
治療
早期に収縮期BP 140 mmHg以下に、7日間(B)
ペルジピン® (1A = 10mg/10mL )5 A原液
1.5~3.0 mL/時で開始(体重 50 kgで0.5~1.0 μg/kg/分)適宜増減
開頭手術、神経内視鏡手術の適応
脳出血全般
部位に関係なく、血腫量10mL未満の小出血 or 神経学的所見が軽度なときは適応なし(E)
JCS 300の深昏睡 血腫除去は勧められない(D)
被殻出血
神経学的所見が中等度、血腫量が 31mL以上でかつ血腫による圧迫所見が高度
⇒ 血腫除去を考慮(C)
JCS 20-30の意識障害 定位的血腫除去(B)
視床出血
急性期は血腫除去は勧められない(D)
皮質下出血
脳表からの深さが 1cm以下 手術を考慮しても良い(C)
小脳出血
最大径 3cm以上 かつ
「神経学的症候が増悪している」 or 「出血が脳幹を圧迫し閉塞性水頭症」
⇒血腫除去を考慮(B)
脳幹出血
急性期は血腫除去は勧められない(D)
脳室内出血
閉塞性水頭症の可能性 ⇒ 脳室ドレナージ(B)or 脳室内に血栓溶解薬(C)
クモ膜下出血
診断の遅れが転帰の悪化 専門医に紹介(A)
CTで診断つかないときは、髄液採取またはMRI(B)
十分な鎮痛と鎮静(B)
軽症、中等症ではBP 160mmHg以下に(B)
重症例では高浸透圧利尿薬(B)
参考
脳卒中治療ガイドライン 2021 協和企画
推奨度 A 強い推奨、B 中等度の推奨、C 弱い推奨、D 利益がない、E 有害