K+は、全体の98%は細胞内、2%が細胞外
3.5~5.0 mEq/Lに調整されている
原因・病態
下痢(K排泄亢進)、摂取量低下(補液不足)
甲状腺機能亢進症(大量発汗、下痢でK排泄 and 細胞外から細胞内へのK移動)
頻回の嘔吐(アルカローシス ⇒ Kが細胞内にシフト)
薬剤性
インスリン、β刺激薬、バリウム中毒、クロロキン、バルプロ酸
ステロイド、グリチルリチン(甘草を含む漢方)、ループ利尿薬(ラシックス®)、サイアザイド、アセタゾラミド
アミノグリコシド系(ゲンタマイシン、トブラマイシンなど)、バシトラシン、抗真菌薬(アムホテリシン、イトラコナゾール、フルコナゾール)
下剤
症状
しばしば無症状
周期性四肢麻痺、脱力、CK上昇
心電図変化(ST低下、U波、QT延長)
心室性頻拍、torsades de pointes
検査
尿K/Cr < 22mEq/g Cr
腎排泄抑制状態 K摂取不足、細胞内シフト、腎外排泄増加
尿K/Cr > 22mEq/g Cr
腎排泄亢進状態
血圧上昇、細胞外液量増加状態
レニン↑、アルドステロン↑ 腎血管狭窄、レニン分泌性腫瘍
レニン↓、アルドステロン↑ 副腎腫瘍、原発性アルドステロン症
レニン↓、アルドステロン↓ Cushing病、偽性アルドステロン症(甘草)、ステロイド投与
血圧低下~正常、細胞外液量減少~正常
HCO3-低下 近位尿細管性アシドーシス、遠位尿細管性アシドーシス
HCO3-上昇
尿中Cl低下(< 20 mEq/L) 非再吸収性アニオンの存在、嘔吐
尿中Cl上昇(> 20 mEq/L) 利尿薬、低Mg血症
治療
末梢静脈から投与:最大濃度 K ≦ 40 mEq/L、速度 ≦ 20 mEq/L、1日 ≦ 100 mEq
例:ソルデム3A 500ml (K 10 mEq) + KCL (10 mEq) を 1時間でdiv(1日最大 2500ml)