初期対応
定義 K 5-6mEq/L 軽症 6mEq/L~ 重症
初期検査
再検 偽性を除外
心電図 左右対称のT波の尖鋭化(テント状T波)⇒ P波消失 ⇒ wide QRS
治療
①超緊急 効果は20-30分のみ
グルコン酸Ca(カルチコール 8.5%® 10ml ):5分でゆっくりiv(合計 20mlまで)
②緊急 効果は4-6時間
GI療法:インスリン(ヒューマリン®R 5単位 + 50%ブドウ糖液 40ml 2分でゆっくりiv)
③輸液:生理食塩水 200-500ml div + フロセミド(ラシックス® 20-60mg)iv
効果は1-2時間で現れて4-6時間持続
④内服:ケイキサレート®、カリメート®、アーガメイト®
⑤透析
原因検索
eGFR < 15 mL/min/1.73m2
K摂取過剰、輸血、細胞崩壊(溶血、横紋筋融解)、アシドーシス
K排泄低下、腎障害、薬剤性
eGFR > 15 mL/min/1.73m2
薬剤性、K腎排泄を評価
尿K/Cr < 200mEq/g Cr
レニン、アルドステロンを評価
アルドステロン正常 ⇒ 間質性肺炎、尿路閉塞、アミロイドーシス、慢性腎盂腎炎、薬剤性(スピロノラクトン)
アルドステロン低下、レニン低下 ⇒ DM腎症、尿路閉塞、加齢、薬剤性(NSAIDs)
アルドステロン低下、レニン上昇 ⇒ アジソン病、薬剤性(ACE阻害薬、ARB、ヘパリン)
尿K/Cr > 200mEq/g Cr
K過剰摂取、輸血、細胞崩壊、アシドーシス
薬剤性高K血症
摂取過剰:K製剤、ハーブ、輸血
分布異常:β遮断薬(レニン抑制 ⇒ アルドステロン抑制)、ジゴキシン、サクシニルコリン
排泄低下:スピロノラクトン(ミネラルコルチコイド受容体阻害 ⇒ K排泄低下)、ACE阻害薬、ARB、直接的レニン阻害薬(ラジレス®)、ヘパリン
カルシニューリン阻害薬(シクロスポリン、タクロリムス)
フルコナゾール、イトラコナゾール、ペンタミジン、ST合剤、NSAIDs(プロスタグランジン産生抑制 ⇒ K貯留)、ヘパリン(長期投与でアルドステロン合成抑制)