診断
アナフィラキシー
IgEを介して起こる即時型全身アレルギー反応(Ⅰ型)
定義:皮膚粘膜症状が急速(数分~数時間)に出現し、気道、呼吸、循環のいずれか1症状以上を併発
皮膚症状(90%)蕁麻疹、血管運動性浮腫、顔面紅潮、皮疹のない痒み
気道症状(90%)呼吸困難、喘鳴、喉頭浮腫、鼻炎
めまい、失神、血圧低下(30-50%)
腹部症状(25-30%)吐気、嘔吐、下痢、腹痛
頭痛、痙攣
[American Academy of Allergy, 2005]
薬疹
Stevens-Johnson症候群 (SjS) / toxic epidermal necrolysis (TEN)
薬剤投与から 1-3週間後に発症
皮膚粘膜眼症候群、全身の皮膚に紅斑や水疱・びらん
DIHS (drug-induced hypersensitivity syndrome)、薬剤性過敏症症候群
薬剤服用後 2-6週間後に発症
播種状紅斑丘疹型薬疹
原因薬剤中止後も2週間以上遷延する可能性
ヒトヘルペスウイルス-6またはサイトメガロウイルスの再活性化
AGEP (acute generalized exanthematous pustulosis)、急性汎発性発疹性膿疱症
挫創様皮疹と類似
薬剤投与 1-数週間後に発症
アナフィラキシーの治療
①ABC確認とルート確保 補液開始 必要時は酸素投与
②(中等症以上)アドレナリン 0.3-0.5 mg(アドレナリン® or ボスミン® 0.3ml = 0.3mg)im
③点滴ルート確保、補液
④抗ヒスタミン薬(ポララミン® 5mg [H1遮断薬] + ガスター® 20mg [H2遮断薬] + 生理食塩水 100mL)div
⑤全身ステロイド
5-1 ソル・コーテフ® 100~500mg + 生理食塩水 500mL div
5-2(アスピリン喘息の場合)ベタメタゾン(リンデロン® 50mg + 生理食塩水 50mL)div
⑥β刺激薬吸入
アドレナリン無効例(β遮断薬内服中など):グルカゴン 1~5mg 緩徐にiv